隠密薬剤師書置

日陰に咲く隠密薬剤師の留守居録

「スポーツファーマシスト」認定取得

2021年4月、JADA(日本アンチ・ドーピング機構)公認「スポーツファーマシスト」認定を取得しました。
各種専門薬剤師認定と比べて取得のハードルが低いので、薬剤師界隈では「誰でも取れるゆるふわ資格」と揶揄されているのは知っていますし、特に職務上必要というわけでもないのですが、とりあえず取りました。

この1年余り、職場では(家庭でも)新型コロナ感染症対応に追われる日々でした。
所属組織では、職員にも(昼夜滞在するタイプの)顧客にも感染者を出さずに何とかやってこられました。

これだけ感染管理頑張ったのに、ただの「消えもの仕事」で済ませてしまうのはもったいない。
「ちょっとペーパー類を調えれば感染制御認定薬剤師取れるのではないか?」と思って、病院薬剤師会のサイトで調べてみたのですが、早々に門前払いに遭ってしまいました。


「感染制御認定薬剤師 認定申請資格(5)申請時において、病院または診療所に勤務し(以下省略)」


他の部分は既に満たしている、あるいは努力次第でどうにかできますが、この部分だけはどうしようもなかった。
自分は、病院での業務も行っていますが、勤務する医療法人内での所属は病院ではないところにあるので、病院から就労証明を出してもらうことができません。

昨年放映されたドラマ「アンサング・シンデレラ」で、救急認定薬剤師資格を目指す薬剤師がドラッグストアから病院に転職するという場面があって、そんな感じでもう少し若ければ転勤や転職という選択肢もありだったかも知れませんが、今の自分の年齢では「専門資格取得(自分の勉強)目的での病院転職」は余程のコネか、他に特殊なスキルでもない限り受け入れてくれる病院はまずないです。管理者とか後進の指導、先にそういうのを期待されるので。
「自分の勉強のためなので、3年間給料最低時給でも、何なら無給でも良いのでこの病院で働かせてください!」と言えるほど、うち、お金持ちでもないですし。

それで、もうそちらは「名より実」でいくことにして、ネットでいろんなページを見ていたら、スポーツファーマシスト認定が、コロナ禍で2020年は認定研修を全てオンラインで実施することになり、申込期限も延長されていたので、そう言えばオリンピック云々でスポーツファーマシスト足りないだの何だので揉めてたなあというのを思い出し、とりあえず申し込んでみることにしたのです。

子供のお友達に、あるオリンピック競技のアンダー世代での日本代表でジュニアオリンピックで金メダル獲ってくるような子がいて、お母様から体に入れるものには気を遣うという話を聞いたりしていたので、うちの子にも友達のそういう飲食物コントロールを邪魔しないようにということを説明するのに役立つかなあと思ったのもあります。
(「体に良いハーブ入り○○」とかサプリメント等、ダメな飲食物ありますので)

あとは、講習もテストも手続も全てオンラインでできるのがよかったです。
現在、個人的な事情で、日曜日の時間が全日自分の自由には使えないため、場所を決めて終日拘束されるタイプの講習は受けるのが困難ということがあり、出かけなくて良いのは助かりました。

4月1日に認定番号を付与され、認定証や必要書類が届くのは来月だそうですが、維持するためには引き続き研修等が必要なものの、とりあえずはスポーツファーマシストになりました。
勤務先の名を背負ってスポーツファーマシストの仕事をすることはたぶんないので、日本アンチ・ドーピング機構のスポーツファーマシスト検索には出てこないようにしています。
オリンピック関係も、スポーツファーマシストとしては今回ご協力するチャンスはないと思います。

あと、今回ぜんっぜん役に立たなかった病院薬剤師会は、今期限りでの退会を検討しています(笑)